賃貸・購入(新築・中古・一戸建て・マンション)のメリット・デメリット
賃貸で済ますのか、それとも家やマンションを購入するのか……
結構、悩みますよね。
一般的には「家賃はドブにお金を捨てるようなものだ」と言われていますが、私は「賃貸」も「家やマンションを購入する」のにも、メリット、デメリットがあって、結局は、「リスク」と「費用」を天秤にかけるべきだと思っています。
モデルケースを例に具体的に考えてみましょう。
※)モデルケースでは、20年間後に新しい住まいを購入すると仮定しています。
スポンサード リンク
家やマンションの購入にかかる費用
1.3000万円の新築マンショを購入する場合
<条件>
1)頭金1000万円、金利は固定金利:3%、返済期間は20年、ボーナス返済なし
2)物価変動の影響は無視
1.購入代金:3000万円
2.利息:660万円
3.管理費:月々1万円
4.修繕積立金:月々1万円
※)年3%アップと仮定(詳細は以下)
5.駐車場:月々2万円
年数 | 基準額 | 費用(年間) | 年数 | 基準額 | 費用(年間) |
1年目 | 10000 | 120000 | 11年目 | 13439 | 161270 |
2年目 | 10300 | 123600 | 12年目 | 13842 | 166108 |
3年目 | 10609 | 127308 | 13年目 | 14258 | 171091 |
4年目 | 10927 | 131127 | 14年目 | 14685 | 176224 |
5年目 | 11255 | 135061 | 15年目 | 15126 | 181511 |
6年目 | 11593 | 139113 | 16年目 | 15580 | 186956 |
7年目 | 11941 | 143286 | 17年目 | 16047 | 192565 |
8年目 | 12299 | 147585 | 18年目 | 16528 | 198342 |
9年目 | 12668 | 152012 | 19年目 | 17024 | 204292 |
10年目 | 13048 | 156573 | 20年目 | 17535 | 210421 |
つまり、返済が終わった20年後には結局、以下の費用がかかっていることになります。
1.購入代金:3000万円
2.利息:660万円
3.管理費:240万円
4.修繕積立金:約322万円
5.駐車場:480万円
合計:4702万円
20年後には1000万円で売却できるとすれば、結局、損失は、3702万円になります。
2.3500万円の新築一戸建てを購入する場合
※)マンションと同じ条件で計算
1.購入代金:3500万円
2.利息:830万円
つまり、返済が終わった20年後には結局、以下の費用がかかっていることになります。
1.購入代金:3500万円
2.利息:830万円
合計:4330万円
もちろん、この費用の他に修繕関連のお金がかかります。20年後には1000万円で売却できるとすれば、結局、損失は、3330万円になります。
賃貸の場合にかかる費用
賃貸の場合は、新築マンションで、月々13万円、10年までは年に5%上昇、11年以降は年に2%上昇と仮定します(詳細は以下)。
年数 | 基準額 | 費用(年間) |
1年目 | 130000 | 1560000 |
2年目 | 136500 | 1638000 |
3年目 | 143325 | 1719900 |
4年目 | 150491 | 1805895 |
5年目 | 158016 | 1896190 |
6年目 | 165917 | 1990999 |
7年目 | 174212 | 2090549 |
8年目 | 182923 | 2195077 |
9年目 | 192069 | 2304830 |
10年目 | 201673 | 2420072 |
11年目 | 205706 | 2468473 |
12年目 | 209820 | 2517843 |
13年目 | 214017 | 2568200 |
14年目 | 218297 | 2619564 |
15年目 | 222663 | 2671955 |
16年目 | 227116 | 2725394 |
17年目 | 231659 | 2779902 |
18年目 | 236292 | 2835500 |
19年目 | 241018 | 2892210 |
20年目 | 245838 | 2950054 |
つまり、20年間で、4665万円かかることになります。
つまり、賃貸の場合、20年後には結局、4665万円の損失になります。
賃貸か購入か?
まとめると、20年後、以下のようになります。
1.新築マンションの場合は3700万円の損失
2.新築一戸建ての場合は3300万円の損失
3.賃貸の場合は4700万円の損失
この数字だけを見ると、賃貸が圧倒的に損しているような気がするかもしれませんが……
購入の場合、近所と揉めたり、何か事情があって引っ越さなければならかったりしても、簡単に引っ越すことができません。でも賃貸だと、簡単に引っ越せるわけです。
また欠陥住宅だった場合、購入だと、下手をすると莫大な費用がかかることもあります。欠陥でなくても、痛みが激しい家に住めば、想定以上に修繕積立金がかかることもあります。でも、賃貸の場合だと引っ越せばいいのです。
このようなリスクに備えて、保険を1000万円、支払っていると考えれば賃貸の方が有利になります。
つまり、自分の現状・将来を考えて、一概に賃貸はお金を捨てるようなものと決め付けずに、かかる費用と、リスクを天秤に測る方がいいかと思います。
※)ちなみに、以上は、あくまでモデルケースです。以下のような場合もあります。
1.金利を固定3%としましたが、今後、金利が上昇していけば、購入する際の利息部分は増大していきます。そうすれば、賃貸と購入の差額の「1000万円」は圧縮されていくかもしれません。
2.20年後に家を売却せずに、更に住んだり、新築一戸建ての場合だと、家を建て替えたりすると、更に有利になることもあります。
3.社宅に入ったり、国や県の補助を使うと、家を急いで買うよりも、「損失」を抑えることもできることもあります
人により、どちらが有利なのかは変わってきます。なので、一概にどちらが有利なのか決め付けないで、実際に計算してみることをお勧めします。